道東の「地酒」を飲み比べ!釧路・十勝・網走の銘酒と買える場所

3. 十勝地域の地酒:広大な大地と酪農文化が育む酒

北海道の中央東部に広がる十勝平野は、日本有数の畑作地帯であり、酪農も盛んな「食料基地」として知られています。広大な大地と豊かな水源、そして清々しい空気。この恵まれた環境の中で、近年、新たな地酒造りの挑戦が始まりました。それが、上川大雪酒造の「碧雲蔵(へきうんぐら)」が醸す「十勝」の地酒です。

3-1. 十勝唯一の酒蔵「上川大雪酒造 碧雲蔵」の挑戦

上川大雪酒造は、北海道上川町に本社を置く比較的新しい酒蔵ですが、その哲学は非常にユニークです。彼らが掲げるのは「地域と共生する酒蔵」というコンセプト。そして、その地域共生型酒蔵の新たな拠点として、2020年、十勝川温泉の森の中に「碧雲蔵」を開設しました。これは、上川大雪酒造にとって「三度目の創業」ともいえる、意欲的な挑戦でした。

碧雲蔵の酒造りの最大の特徴は、徹底した「十勝産」へのこだわりです。仕込み水には、十勝川温泉の地下深くから汲み上げられた、清冽な伏流水を使用しています。この水は、適度なミネラルを含んだ軟水で、碧雲蔵の酒にまろやかで優しい口当たりを与えています。

酒米もまた、全て十勝管内で契約栽培された北海道産の「きたしずく」や「吟風」といった酒造好適米を使用しています。広大な十勝平野で育まれたこれらの米は、その土地のテロワールを表現する上で不可欠な要素です。そして、杜氏や蔵人たちも、地元十勝出身者が中心となって酒造りにあたっています。まさに、十勝の自然と人が一体となって生み出す酒と言えるでしょう。

碧雲蔵の酒は、非常に稀少性が高いことでも知られています。その理由として、「地域限定」「新酒のみ」「無濾過生原酒」という三つのこだわりが挙げられます。地域限定販売とすることで、十勝の地でしか味わえない特別感を演出し、地域経済への貢献も目指しています。また、フレッシュな新酒の風味を最大限に活かすため、熟成期間を設けずにいち早く出荷。さらに、濾過や加水を行わない無濾過生原酒として提供することで、米本来の旨味や酵母の生命力をありのままに伝えることを重視しています。

このように、碧雲蔵は伝統的な酒造りの技法を踏襲しつつも、地域との繋がりを重視し、新しい日本酒のあり方を追求する、道東の地酒文化における希望の星とも言える存在です。

3-2. 碧雲蔵の銘柄紹介:「十勝」のテロワールを表現する酒

碧雲蔵が醸す酒は、その名の通り「十勝」という名を冠しています。これは、十勝の風土を表現し、十勝の魅力を伝える酒でありたいという強い思いが込められているからです。現在、主に「純米吟醸 十勝」と「純米酒 十勝」の二つの主要銘柄を展開しており、それぞれに十勝のテロワールが色濃く反映されています。

  • 純米吟醸 十勝:主に十勝産の酒米「きたしずく」を丹念に磨き上げて造られます。「きたしずく」は、華やかな香りと透明感のある味わいが特徴で、これを純米吟醸にすることで、碧雲蔵らしいフレッシュでフルーティーな香りが引き立ちます。口に含むと、瑞々しい果実のような香りと、滑らかで上品な米の旨味が広がり、後味はすっきりとキレが良いのが特徴です。無濾過生原酒ならではの、力強くも優しい味わいは、まさに十勝の広大な自然を思わせます。

  • 純米酒 十勝:主に十勝産の「吟風」や「彗星」といった酒米を使用し、米本来の旨味を最大限に引き出した一本です。純米吟醸に比べて香りは控えめですが、その分、米のふくよかな旨味とコクがしっかりと主張します。飲みごたえがありながらも、しつこさがなく、様々な料理との相性が良い食中酒としても優れています。温度帯によって表情を変えるのも魅力で、冷やしてすっきりと、常温で米の旨味を深く、燗にすればよりまろやかに、と多様な楽しみ方が可能です。

どちらの銘柄も、無濾過生原酒であるため、酵母がまだ生きているかのようなフレッシュな風味と、米由来の豊かな旨味を存分に感じることができます。開栓直後の微炭酸のようなピチピチ感や、日を追うごとに変化する味わいも、生酒ならではの楽しみ方です。十勝の雄大な自然の中で育まれた酒米と、清冽な水、そして蔵人の情熱が織りなす「十勝」の地酒は、飲む人に十勝の風を感じさせてくれるでしょう。

3-3. 十勝で碧雲蔵の地酒が買える場所と楽しめる飲食店

碧雲蔵の地酒は、その希少性から購入できる場所が限られていますが、十勝を訪れた際にはぜひ手に入れたい逸品です。

碧雲蔵の地酒が買える場所

  • 碧雲蔵併設の直売所:十勝川温泉の森の中にある碧雲蔵には、直売所が併設されています。ここでしか手に入らない限定品や、酒造りに関する資料なども見ることができ、蔵元を訪れる特別な体験ができます。ただし、生産量が限られているため、売り切れの場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。

  • 帯広市内の主要酒販店:帯広市内の老舗百貨店である藤丸デパートや、地元の物産品を扱う十勝物産センター、一部のコープさっぽろなどでも取り扱いがあります。ただし、供給量が限られているため、常に在庫があるとは限りません。見つけたら即買いが鉄則です。

  • ホテル・旅館売店(十勝川温泉周辺):十勝川温泉のホテルや旅館の売店で、お土産品として取り扱っている場合があります。宿泊の際に尋ねてみるのも良いでしょう。

碧雲蔵の地酒が楽しめる飲食店

碧雲蔵の酒は、地元の食材とのペアリングを強く意識して造られています。そのため、十勝の恵みを活かした料理を提供する飲食店で味わうのが最適です。

  • 帯広の豚丼専門店:帯広名物の豚丼は、甘辛いタレと香ばしい豚肉が特徴です。碧雲蔵の純米酒は、その濃厚な味わいをすっきりと洗い流し、次の一口を誘います。特に、米の旨味をしっかり感じる純米酒との相性は抜群です。

  • 十勝のフレンチ・イタリアンレストラン:十勝はチーズや乳製品、牛肉、野菜といった高品質な食材の宝庫です。これらの食材を使ったフレンチやイタリアンと、碧雲蔵の純米吟醸は、意外なほど見事な調和を見せます。特に、十勝産チーズとのペアリングは、ワインに引けを取らない新たな発見があるかもしれません。

  • 十勝川温泉周辺の旅館・ホテル:宿泊施設によっては、夕食時に碧雲蔵の酒を提供している場合があります。温泉で温まった体に、地元のお酒をゆっくりと味わうのは、至福の時間となるでしょう。

十勝の広大な大地が育んだ恵みと、碧雲蔵の情熱が詰まった「十勝」の地酒は、飲む人の心を豊かにしてくれます。ぜひ現地で、十勝の食文化とともにこの稀少な一杯を味わい、その土地の息吹を感じ取ってください。

4. 網走地域の地酒:オホーツクの海と流氷が与える個性

オホーツク海に面した網走は、流氷観光で知られる道東屈指の観光地です。カニやホタテなどの豊かな海の幸に恵まれ、冬には流氷が接岸する壮大な自然景観が魅力です。日本酒の酒蔵こそ網走市内にはありませんが、オホーツクの風土を表現したユニークな酒やクラフトビールがこの地で愛されています。本章では、旭川に蔵を構えながらも網走の地酒として親しまれる銘柄と、網走独自のクラフトビールに焦点を当て、その魅力を探ります。

4-1. 網走を代表する酒蔵「高砂酒造」(旭川)と「網走ビール」が織りなす世界

網走に日本酒の酒蔵がないという事実は、多くの人にとって意外かもしれません。しかし、北海道には日本酒の酒蔵が限られており、網走では旭川の老舗酒蔵「高砂酒造」の銘柄が古くから親しまれてきました。高砂酒造は、厳選された北海道産の酒米と大雪山系の伏流水を使用し、北海道の気候風土を活かした酒造りを続けています。その代表銘柄である「国士無双」は、北海道を代表する地酒として、道内全域で愛されています。

一方で、網走が誇るのが「網走ビール」です。網走ビールは、1989年に網走市が醸造免許を取得し、地域活性化の起爆剤として誕生した第三セクターのブルワリーです。オホーツク海の自然や地域特性を活かした個性的なクラフトビールを次々と生み出し、全国的にその名を知られるようになりました。日本酒が少ない網走において、網走ビールはまさに「地酒」として、地域の食文化を支える重要な存在となっています。

このように、網走の「地酒」の世界は、他地域の日本酒蔵の協力と、自地域発のクラフトビールの革新性によって築かれています。それぞれの酒が、オホーツクの海の恵みや流氷の神秘性、そして網走の豊かな自然を独自の形で表現しているのです。

4-2. 網走の地酒・クラフトビールの銘柄紹介:オホーツクの恵みを表現

網走で味わうべきは、高砂酒造の日本酒と網走ビールのクラフトビールです。それぞれの代表的な銘柄をご紹介します。

高砂酒造の日本酒(網走で愛される銘柄)

  • 国士無双 純米酒:高砂酒造の看板銘柄であり、北海道の酒米「吟風」や「彗星」などを用いて醸される純米酒は、米の旨味がしっかりと生きていながらも、すっきりとした飲み口が特徴です。網走の新鮮な海の幸、特に白身魚の刺身や焼き魚との相性は抜群です。冷やして飲むと、キレの良さが際立ち、食中酒として存分に楽しめます。燗にすると、米のふくよかな香りが広がり、寒い冬の網走の夜を温めてくれます。

  • 国士無双 純米吟醸:より丁寧に磨かれた酒米から造られる純米吟醸は、華やかな香りと透明感のある味わいが魅力です。網走で獲れる高級魚介、例えばウニやアワビの繊細な風味を邪魔することなく、むしろ引き立てる上品さを持っています。

網走ビールのクラフトビール

  • 流氷DRAFT:網走ビールの代名詞とも言える、鮮やかな青色が特徴のビールです。オホーツク海の流氷を仕込み水に使用し、天然色素であるクチナシで色付けされています。すっきりとしたラガータイプで、苦味は控えめ。見た目のインパクトだけでなく、飲みやすさも兼ね備えています。流氷観光の記念に飲むのはもちろん、網走の海鮮料理、特にカニやホタテといった、海の恵みとの相性は抜群です。

  • 知床ドラフト:世界自然遺産である知床の豊かな自然をイメージして造られた、麦芽100%のぜいたくなビールです。オレンジ色がかった黄金色で、フルーティーな香りと深みのあるコクが特徴。知床で獲れる鹿肉のジビエ料理や、網走の豊かな大地の恵みである牛肉料理など、濃厚な味わいの料理とよく合います。

  • 監極の黒:網走監獄をモチーフにした、ユニークなネーミングの黒ビールです。ロースト麦芽由来の香ばしさと、コーヒーのような豊かな風味が特徴。苦味と甘味のバランスが良く、濃厚な味わいながらも飲みやすい仕上がりです。網走の冬の味覚、カニ鍋や牡蠣料理など、力強い味わいの料理と合わせるのがおすすめです。

  • 桜DRAFT(季節限定):春の訪れを告げる桜の花びらをイメージした、ピンク色が美しい季節限定ビールです。桜餅のようなほのかな香りが特徴で、まろやかな口当たりが魅力。網走の桜の時期に、花見とともに楽しみたい一本です。

これらの日本酒とクラフトビールを飲み比べることで、網走の多様な魅力を感じることができるでしょう。流氷DRAFTのユニークな色と爽快感、知床ドラフトの奥深い味わい、そして国士無双の日本酒らしいキレと旨味。それぞれの酒が、オホーツクの自然と文化を独自の形で表現しています。

4-3. 網走市内で地酒・クラフトビールが買える場所と楽しめる飲食店

網走の地酒やクラフトビールは、観光客でも手軽に購入したり、地元の料理とともに味わったりすることができます。

網走の地酒・クラフトビールが買える場所

  • 網走ビール館:網走市街地にある網走ビールの直営施設です。ほとんどの網走ビール製品が購入できるほか、併設のレストランでは作りたてのビールを味わうことができます。限定醸造のビールが手に入ることもあります。

  • 道の駅流氷街道網走:オホーツク海の目の前にある道の駅で、網走ビールや地元の特産品が豊富に揃っています。流氷観光の時期には特に賑わい、お土産選びに最適です。

  • オホーツクバザール:地元漁協が運営する市場で、新鮮な海産物とともに、網走ビールや高砂酒造の日本酒なども取り扱っています。地元の食文化に触れながら、お酒を選ぶことができます。

  • 市内スーパー・酒販店:網走市内のフクハラやマックスバリュといったスーパーマーケット、あるいは地元の酒販店でも、網走ビールや高砂酒造の「国士無双」が購入できます。

網走の地酒・クラフトビールが楽しめる飲食店

  • 網走ビール館レストラン:醸造所に併設されたレストランでは、できたての網走ビールを各種楽しむことができます。網走産の牛肉を使った「網走和牛のステーキ」や、オホーツク海の魚介を使った料理など、ビールに合うメニューが豊富です。流氷DRAFTと流氷を眺めながら一杯、という体験もできるかもしれません。

  • 地元の海鮮居酒屋:網走には、新鮮な海の幸を提供する居酒屋が多数あります。カニ、ホタテ、エビ、キンキなど、旬の魚介を刺身や焼き物、鍋物で味わいながら、高砂酒造の「国士無双」や網走ビールを傾けるのは、至福の時間です。特に、網走の豊かな魚介と、日本酒のキレの良さ、またはクラフトビールのコクや爽快感は、見事なマリアージュを生み出します。

  • 焼肉店:網走は酪農も盛んな地域であり、地元産の牛肉や豚肉も美味です。焼肉とビールは定番の組み合わせですが、網走ビールなら、知床ドラフトのようなコクのあるタイプや、監極の黒のようなスタウト系が、肉の旨味を一層引き立ててくれます。

網走を訪れた際には、オホーツクの雄大な自然を背景に、ここでしか味わえないユニークな地酒やクラフトビールをぜひ体験してください。流氷が織りなす神秘的な風景とともに味わう一杯は、きっと忘れられない思い出となるでしょう。

5. 道東の地酒をさらに深く楽しむ:食とのペアリング

道東の地酒は、その土地の風土や歴史を映し出すだけでなく、地域で育まれた豊かな食文化と見事に調和します。地酒と地元の食材を組み合わせる「ペアリング」は、互いの味わいを高め合い、食体験をより一層豊かなものにしてくれます。ここでは、釧路、十勝、網走それぞれの地域における、おすすめの地酒と食のペアリングをご紹介します。

5-1. 釧路の魚介と福司の相性

釧路は言わずと知れた漁業の町であり、新鮮な魚介類が豊富に水揚げされます。福司酒造の酒は、この海の恵みとの相性を考えて造られており、まさに「海の酒」と呼ぶにふさわしい特徴を持っています。

  • サンマ、シシャモ、カニ、ホッケなどの海の幸:釧路を代表するこれらの魚介類と福司の純米酒や本醸造は、最高の組み合わせです。例えば、秋の旬である脂の乗ったサンマの塩焼きには、熱燗にした「純米酒 福司」が絶妙です。魚の旨味と酒の米の香りが口の中で溶け合い、温かさが体にじんわりと染み渡ります。また、繊細な味わいのシシャモの刺身や焼き物には、冷やした「摩周の輝き」がおすすめです。すっきりとした吟醸香が魚の風味を邪魔せず、上品な余韻を残します。

  • カニ料理:釧路で水揚げされる毛ガニやズワイガニなどのカニ料理には、福司の特別純米「ききざけ福司」がよく合います。カニの甘みと旨味をしっかりと受け止めつつ、後口をさっぱりとさせるバランスの良さが魅力です。カニの甲羅酒に福司を注いで飲むのも、贅沢な楽しみ方です。

  • 炉端焼き:釧路名物の炉端焼きでは、様々な魚介が炭火で焼かれます。香ばしく焼き上がったホッケや鮭には、福司の純米酒を冷やでも燗でも楽しめます。炉端の煙の香りと、福司の酒が織りなすハーモニーは、釧路の夜を一層魅力的にしてくれるでしょう。

福司の酒は、淡麗辛口から旨口まで幅広いタイプがありますが、いずれも料理の味を邪魔せず、引き立てる食中酒としての役割を強く意識しています。釧路の豊かな海の恵みを、福司の地酒とともに存分に味わってみてください。

5-2. 十勝のチーズ・肉製品と碧雲蔵の調和

広大な十勝平野は、良質な乳製品や肉製品の宝庫です。碧雲蔵の「十勝」の地酒は、これらの豊かな大地が育んだ食材と、驚くほど見事な調和を見せます。

  • 十勝チーズ:十勝は日本のチーズ生産の中心地の一つであり、モッツァレラ、ラクレット、ハード系チーズなど、様々なタイプのチーズが作られています。碧雲蔵の純米吟醸は、特にフレッシュなモッツァレラや、熟成が若いハード系チーズとよく合います。日本酒のフルーティーな香りと、チーズのミルクの風味、そして適度な酸味が口の中で絶妙なバランスを生み出します。十勝ワインとのペアリングも素晴らしいですが、日本酒との組み合わせは、また新たな発見があるはずです。

  • 十勝豚丼、牛肉料理:帯広名物の豚丼や、十勝産の牛肉を使ったステーキなど、濃厚な肉料理には、碧雲蔵の純米酒がおすすめです。米の旨味がしっかりと感じられる純米酒は、肉の脂をすっきりと洗い流し、次の一口を誘います。また、肉の旨味と酒のコクが重なり合い、より深い味わいを生み出すでしょう。常温で、あるいはぬる燗で合わせることで、肉料理の存在感に負けないペアリングが楽しめます。

  • 十勝の野菜料理:芽室の枝豆や、士幌のジャガイモなど、十勝の新鮮な野菜を使った料理にも碧雲蔵の酒は寄り添います。特に、野菜の甘みや土の香りを活かしたシンプルな調理法には、純米吟醸の繊細な旨味が光ります。

十勝の地酒と食のペアリングは、大地と人の恵みが織りなすハーモニーです。ワインの産地としても名高い十勝で、あえて日本酒との組み合わせを試すことで、その奥深さをより一層感じられることでしょう。

5-3. オホーツクの海の幸と網走の酒・ビール

オホーツク海は、冬には流氷がもたらす豊かな栄養によって、カニ、ホタテ、エビ、ウニなど、多様な海の幸が育まれます。網走で楽しめる酒やビールは、これらの恵みと最高の相性を見せてくれます。

  • ホタテ、カニ、エビ、ウニなどの高級魚介:オホーツク海の代表的な味覚であるホタテの刺身やバター焼きには、高砂酒造の「国士無双 純米吟醸」がおすすめです。吟醸酒の上品な香りが、ホタテの繊細な甘みを引き立て、口の中でとろけるようなハーモニーを奏でます。カニ刺しやウニ丼といった贅沢な一品には、キレの良い純米酒を冷やして合わせることで、海の幸の旨味を最大限に引き出し、後口をすっきりとさせてくれます。

  • 流氷期の海の幸と流氷DRAFT:流氷が接岸する冬の時期に獲れる魚介は、身が引き締まり、格別の美味しさです。この時期に「流氷DRAFT」を味わうのは、まさに網走ならではの体験。特に、網走で水揚げされる新鮮な魚介のフライや天ぷら、あるいはカニクリームコロッケなどには、流氷DRAFTのすっきりとした爽快感がよく合います。青いビールと白い流氷、そして白い身の魚介の組み合わせは、五感でオホーツクの冬を感じさせてくれるでしょう。

  • オホーツクの海の幸と知床ドラフト、監極の黒:より濃厚な味わいの網走ビールは、魚介の中でも特に味の濃いものや、肉厚なものと好相性です。例えば、キンキの煮付けや、ホタテの貝焼きなど、しっかりとした味付けの料理には、知床ドラフトのフルーティーなコクや、監極の黒の香ばしい苦味が、料理の旨味を一層引き立てます。オホーツクのホタテを使ったグラタンなど、乳製品との組み合わせにも黒ビールは意外なほどマッチします。

網走の地酒と食のペアリングは、オホーツク海の豊かな恵みを最大限に引き出すための魔法のような組み合わせです。流氷がもたらす神秘的な自然の中で育まれた食材と、それを表現する酒やビールを心ゆくまで味わってみてください。

6. 道東地酒巡りの旅:おすすめモデルコース

道東の地酒をさらに深く楽しむためには、現地に足を運び、その土地の風情とともに味わうのが一番です。ここでは、釧路、十勝、網走それぞれの地域で、地酒と観光を存分に満喫できるモデルコースをご紹介します。交通手段としては、レンタカーが最も便利です。

6-1. 釧路を満喫する一日

釧路の地酒「福司」と、雄大な自然、そして港町の雰囲気を満喫する一日。

  • 午前:
    釧路空港到着後、レンタカーで釧路市街地へ。まずは釧路名物「和商市場」で朝食を兼ねた「勝手丼」を体験。新鮮な魚介を自分好みに盛り付けて味わい、釧路の朝の活気を感じます。

  • 昼前:
    和商市場からほど近い「福司酒造」へ。残念ながら酒蔵見学は現在行っておりませんが、本社併設の直売所で福司の酒を購入することができます。蔵の歴史に触れながら、お土産を選ぶのも楽しい時間です。

  • 昼食:
    釧路市内の老舗炉端焼き店「炉端焼き 煉瓦」で昼食。炭火でじっくりと焼き上げられた新鮮な魚介を、福司の冷酒や熱燗とともに堪能します。特に、福司とホッケの炉端焼きの組み合わせは絶品です。

  • 午後:
    食後は、釧路湿原国立公園へ。釧路湿原展望台や温根内ビジターセンターを訪れ、日本最大の湿原が織りなす雄大な自然を満喫します。タンチョウヅルに出会えるかもしれません。

  • 夕食:
    釧路市街地に戻り、夜は地元の居酒屋へ。釧路の旬の魚介を使った料理とともに、再度福司の酒を味わいます。夕食後には、世界三大夕日と称される幣舞橋からの夕焼けを眺め、釧路の美しい夜景を楽しみます。

このコースで、釧路の地酒と自然、そして食文化を五感で深く味わうことができるでしょう。

6-2. 十勝の自然と美酒に浸る旅

広大な十勝平野の恵みと、碧雲蔵の地酒、そして温泉で癒される旅。

  • 一日目:
    帯広空港到着後、レンタカーで十勝川温泉方面へ。まずは「上川大雪酒造 碧雲蔵」へ向かいます。美しい森の中に佇む酒蔵で、十勝の自然と共生する酒造りの哲学に触れ、併設の直売所で限定酒などを購入します(見学は事前に要確認)。
    その後、十勝川温泉にチェックイン。美人の湯として知られるモール温泉で、旅の疲れを癒します。夕食は、十勝の食材をふんだんに使った会席料理を旅館で味わい、碧雲蔵の純米吟醸「十勝」をゆっくりと楽しみます。

  • 二日目:
    朝食後、十勝の酪農文化に触れる旅へ。「十勝牧場」で広大な牧草地を眺めたり、「十勝千年の森」で自然とアートが融合した風景を楽しんだりします。昼食は、帯広市内で名物「豚丼」を堪能。豚丼と碧雲蔵の純米酒「十勝」は、互いの旨味を引き立て合う最高の組み合わせです。
    午後は、十勝産のチーズ工房を訪れ、チーズ作りの様子を見学したり、新鮮なチーズを試食・購入したりします。夜は、帯広市内のフレンチやイタリアンレストランで、十勝産の肉料理や野菜料理と碧雲蔵の純米吟醸とのペアリングを試してみるのも良いでしょう。
    この旅では、十勝の豊かな自然と、そこから生まれる食、そして碧雲蔵の地酒が織りなす奥深い魅力を存分に体験できます。

6-3. オホーツクの風を感じる網走酒旅

流氷の街・網走で、ユニークなクラフトビールと海の幸、そして歴史を巡る旅。

  • 午前:
    女満別空港到着後、レンタカーで網走市内へ。まずは網走の歴史に触れるため「網走監獄博物館」を訪れます。その重厚な歴史を感じた後、オホーツク海の絶景を眺める「オホーツク流氷館」へ。流氷の神秘に触れ、クリオネなどの生き物たちに出会います。

  • 昼食:
    「網走ビール館」で昼食。作りたての「流氷DRAFT」をはじめとする網走ビール各種を飲み比べながら、網走産の牛肉を使った料理や、オホーツク海の魚介料理を味わいます。特に「流氷DRAFT」の青い色と、流氷の景色を思い描きながらの一杯は格別です。

  • 午後:
    道の駅流氷街道網走でお土産探し。網走ビールはもちろん、高砂酒造の「国士無双」など、道東の地酒や地元の特産品を購入します。時間があれば、知床方面へ足を延ばし、雄大な自然を満喫するのも良いでしょう。

  • 夕食:
    網走市内の海鮮居酒屋で、旬の海の幸を堪能します。キンキやホタテ、カニなど、オホーツクの恵みを刺身、焼き物、煮物で味わいながら、高砂酒造の「国士無双」を冷酒や燗で、あるいは網走ビールの「知床ドラフト」や「監極の黒」を楽しみます。オホーツクの風を感じながら飲む地酒は、旅の最高の締めくくりとなるでしょう。

網走の地酒巡りの旅は、海の恵みとユニークなビール、そして歴史と自然が融合した、忘れられない体験となるはずです。